家を建てたい!土地探しから家づくりまでに知っておきたい知識

「家を建てたい!」「家を持ちたい!」と現在考えている方や「まだまだ先の話だし…」と考えている方にも、マイホーム取得までに知っておいて頂きたいことがあります。家を建てるときの実際に踏むステップを知っているだけで、大きな失敗を避けることができるかもしれません。「家を建てたい!」という方はもちろんですが、分譲や建売住宅の購入を検討されている方にも何かのヒントにしていただければ幸いです。

家を建てる前に知っておきたい知識

生活面での土地の価値

「長期優良住宅」や「2020年の省エネルギー基準」などによって、長く住むことを前提とした家づくりが進められてきており、家の価値についても見直されてきておりますが、建物の価値は数十年程度で住宅の市場価値が大幅に下がってしまうのが現実です。つまり、最後に残るのは「土地の価値」ということになります。
ここで言う土地の価値というのは、路線価などのことではなく、ご自身の生活環境に合っているかということです。「自然は豊かでも、スーパーや子供の学校へ行くまで時間がかかるのは嫌だ」「便利はいいけど市街地に近すぎて落ち着ける場所がないのはちょっと…」などおおまかなことだけでも良いので、ご自身の生活したい環境のイメージを常に持っていることが大事です。
今後予想されるご自身の生活スタイル、通勤や通学、病院やお買い物の利便性など、路線価では表すことのできない土地の価値が、将来のご自身の生活面での土地の価値に繋がります。

その土地の本質を知ろう

ご自身の生活イメージが出来上がり、思い通りの土地が売りに出されていたとしても少し立ち止まってください。元々お家が建っていた土地にしても、分譲開発され整備された土地にしても、その土地がはるか昔、何に使われていたか気になりませんか?
「液状化現象」という言葉はみなさんご存知の通り、緩い地盤上だと起こりうる可能性が高くなります。その土地が、そもそも埋立地、河川や池、水田の跡だったりすると、地盤が緩いということは容易に考えることができると思います。最近では、図書館に行き、古地図を見に行かなくてもネットで情報を得ることも可能ですので、不動産屋や分譲業者の情報だけを鵜呑みにするのではなく、ご自身で知識を蓄えるのも一つの手です。その土地の本質を購入前に知ることで、「失敗」のリスクを軽減できるかもしれません。
もちろん、近年では地盤改良の方法や技術も高まり、その土地に対しての対策もありますが、後で知るよりも事前に知っておいた方が良い情報だと思います。

信頼できる建築家と共に土地を見る

分譲区画された土地や条件付きの土地などでは叶わないかもしれませんが、ご購入の予定が具体的に決まってきた土地は必ず信頼できる建築家と共に見に行ってください。仲介をしてもらう不動産屋だけとのやりとりだけではなく、設計事務所や工務店など実際その土地で家づくりをお願いする方と見に行くことで、思いもしなかった問題点が出てくるかもしれません。その問題点が、予算やご自身のイメージする暮らし方に後々響いてくるかもしれません。後に後悔するもしれない決断を下す前に、信頼できる建築家と共にしっかり検討していきましょう。

欲しい家のイメージを明確にする

土地も決まって一安心としたい所ですが、次はご自身の欲しい家のイメージまとめて書き出しておきましょう。機能性や性能、デザインなどおおまかでも構いませんので、それを持って具体的な相談に臨みましょう。建築家と話し合いをするなかで客観的なアドバイスをもとに、その項目に優先順位ができ、ご自身のイメージの整理にもなります。
生活動線や収納など機能性に関しては、「できないだろう」とご自身で判断するのではなく、「できるかもしれないから」というスタンスで、希望を多く入れておくと良いです。
建物の外観やお部屋のイメージなどのデザインに関しては、好みの建物の画像や店などで撮った写真を見せるだけでも十分に役立ちます。日ごろから意識して、携帯やスマートフォンに写真や画像のデータを入れておくことをオススメします。

家づくりのこだわりと資金計画のすり合わせ

土地の購入や家を建てる際、ほとんどの方が金融機関などから融資を受けると思います。「一生に一度の大きな買い物」と称される家の買い物は、通常、30~35年ほどのローンで購入するので文字通り一生に一度の買い物になるため、予算に対しての家づくりへと臨まなければいけません。ご自身の生活イメージ通りのこだわりの家を建てても、その後の毎月の返済が家計を圧迫してしまうと元も子もありませんので、これからのライフイベント(誕生、就学、就職、退職、結婚、出産、子育て、教育など)をしっかり見据え、資金計画を充実させましょう。
そして、建築家との話し合いの中でご要望と予算のすり合わせをし、折り合いをどこでつけるかというポイントをしっかりと見極めましょう。疑問に思うことや知りたいこと、細かなことまで建築家に相談してください。きっと効率的で最良なプランニングを出してくれるでしょう。